何か書こう

考えるための日記

子供のころにほしかったもの

私が子供のころ、ずっとほしかったものは転校だった。

 

私の父親は転勤のない公務員だったため、転勤が全くなかった。

 

転入生が入ってくるたびに、特にそれが遠方からであったりすると、全く違う異文化のなかに飛び込むというのが、とても新鮮で生活が一新されるようなものを感じて、とてもうらやましかった。

 

もちろん、転入生自体は不安でいっぱいだったり、いろいろつらいこともあったのだろうが、その当時はそういうデメリットには全く目がいかず、ただただ自分には可能性がなかったので、とてもうらやましかった。

 

大学を卒業してからは、海外で生活したり、何度か引っ越ししたりしたが、それも子供のころの反動があったのかもしれない。

 

今は簡単に引っ越しできない環境になっているが、実はあちこちに引っ越ししたくてしょうがない。

 

死ぬまでに、海外も国内も含めてあちこち気の向くままに住んでみたいという気持ちがある。

 

自分が育った地域を離れると、私は毎日少し遠足気分になるようだ。

 

実家を遠く離れて暮らして独り暮らしをしはじめたときには、毎日が楽しくて仕方がなかった。

 

少し近所を歩いても、みたことのない風景に出会い、歩くたびに新しい発見をすることができる。見知らぬ土地は歩くだけでも面白い。また、地方地方によって本当に空気というか、風まで違う。雨の温度も降り方も。そして、日の出の時間が違うと、一日のスタートも違ってくる。人の性質や雰囲気、服装も違ってくる。

違うということは本当に面白い。

 

一方で、ものすごく気にいった土地があってそこを絶対離れたくないというところに住んでいる人も幸せだなと思う。

 

人は住んでいる場所によって、随分影響をうけるものなのだろうと思う。

 

自分が気持ちよいと感じる土地で暮らすこと、そこにできるだけ行くことは、心身にとてもよい影響を与える気がする。

 

私も好きな街にいくと気分が高揚するし、田舎でも本当に心の安らぐ地方があったりするからだ。

 

その土地そのものの持っている気みたいなものと、街並み、住んでいる人たちの生み出すエネルギーみたいなものが全てからみあって街力みたいなものをつくっているのだろうが、自分に合うところをみつけて住むことも大切なことだなと思う。