大阪都構想
評論家の高橋洋一さんが「この機会を逃すと大阪はますます衰退する」といわれていた。
私は、大阪市民でも大阪府民でもないし、今だかって住んだことも、これから住む予定も今のところないので、大阪市民の方が決めることではあるが、余計なお世話にも少し考えてみた。
大阪は全国政令指定都市でも人口流出がとまらない街で、仙台も名古屋も福岡も人口が増加しているのにもかかわらず、大阪は減り続けているらしい。
難しい議論は任せるとして、そうだろうなというのが正直な感想である。
実際、大阪市内に大企業の大阪支店などもたくさんあると思うのであるが、社宅は大阪市外にあったりするし、関西圏で住むのに人気のエリアというと、どうしても阪神間や大阪の豊中方面の北摂エリアとなっている。とても便利なはずなのに、大阪市内に住みたいとなかなかならない。これは東京とは大きく違っている。
これは大阪の人以外の人がぜひ大阪に住んでみたいとあまり思っていないことに起因する。
なぜみんな大阪市に住みたくないのか。
大阪以外の多くの人が住みたいと思う街にするにはどうしたらいいのか。
そういうことを大阪市の議員の人たちは本気で考えたことがあるのだろうか。
今の行政のままでもいろいろできることがたくさんあるというのであれば、なぜ今までこんなになるまで放置されていたのか。所詮できないからではないのか。
ずっとできなかったことが、大阪都構想という話がでてきたら、急にできるようになるのか。
私は、東京都の独り勝ちというのは日本にとってはものすごくリスキーなことだと思うし、国際都市として高く評価される街が観光都市京都以外に関西にも必要だと思っている。
東京と比べれば、世界の主要都市と比べれば、大阪を歩いている外国人の方の数は中国人の買い物客を入れても、数も国籍のバラエティさもはるかに少ない。
いろいろ反対したところで、今の状態で外からみれば住みたくないと大勢の人から思われている街なのだから、街を衰退させないためには、変える必要があるのではと思うが違うのだろうか。
大阪は、変わるということを極端に嫌う街なのかもしれないし、だからこそ今の事態になったのかもしれない。
でも、これだけ世の中が変わって、人口も減り、都市自体の魅力が必要とされる時代に、世の中のニーズに合わせて、人も街も変わっていかなければならない。
増して、思っているほど人気がないのであれば、何かを変えるしかない。
都構想で長期的にみていろいろな無駄がなくせたり、効率的な運営ができるのであれば、そこからいろいろ修正していけばいいのではないか。
都構想になると医療サービスが悪くなるとかいっているが、このままだと大阪はどんどん税収も減って、公的サービスも悪くなる一方かもしれない。
大阪の人が決めることなのだが、日本全体にとっても大きな影響をもつことだと思う。