手相占い
昔、とても手相占いに凝ったことがあった。
多くの人と毎日会う機会があったので、手相が趣味ですというと、みなさん手を差し出してくださって、毎日多くの人の手相を見させていただいていた。
今思うと、いやいや出してくれた人もいたのかもしれないと思うが、
結構喜んでくれた人もいて、私も調子に乗って、相当いろいろな本を読んで研究していっぱしの占い師の気分でいた。
そのうち、いろいろなイベントで手相コーナーをやってとかいわれるようにもなり、ボランティアで手相をみたりした。
そこで、気がついたことがある。
もちろん、私はプロではないけれどもだ。
手相をみてもらうとき、人はたいてい、すごい悪いことをいわれたらどうしようと心配になるか、すごいいいことをいわれるかもと期待したりすると思う。
私もずっとそうだった。
でも、それはあんまりというか、めったにありえなことなのだ。
人間はたいてい、自分の周りにいる人を見渡してみればわかると思うが、普通の人なのだ。そこそこいいことが時には起こり、たまには、連続して悪いこともおこる。そう、そんなに強運な人も、運が悪すぎる人もいないのだ。
日本一になれそうなほどではないが、少し得意なことがあったり、人よりがんばっていることもあったりするが、そういう人がほとんどなのだ。
なので、手相をみてもらうときは、いいことも悪いことも、みんな同じぐらいいわれていると思って、ちょっと楽しむぐらいの気持ちでみてもらうのがいいように思う。
私は自分で人のを見るようになってから、大好きだった占いにいかなくなってしまった。
もしかしたら、当たるかもしれないけれども、当たったからどうなのと思うからだ。
結局自分の人生は自分で決めようと思うようになったら、占いは自分には必要がなくなったのだと思う。